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コラム

「いのちときれいな水を守る」記念講演報告1

2006年10月10日

2006,10月8日 「エルおおさか」にて
AMネットの神田浩史さんに「世界の水問題と私たちの水環境」と題して、お話をして頂きました。
1961年、日本はフィリピンからの南洋材輸入を皮切りに、安く手に入る熱帯雨林を大量に輸入してきました。その結果、フィリピンの森林被覆率(国土面積に占める森林の割合)は急減し、1960年代には80%あったものが現在は25%までに落ち込んでいるということでした。(現在熱帯木材輸入国:中国26%、日本20%)その反面、日本国内の森林事業は衰退し、“みどりのダム”“温暖化対策”としても大きな役割を持つ森林は、採算の取れない事業として見捨てられてきました。
熱帯雨林問題は木材の輸入にとどまらず、新たな展開として「パーム油」によるプランテーション農業問題があげられていました。日本でも植物油脂の原料(マーガリン、ラクトアイス、カップめん、洗剤など)として使われています。自給率40%と低い日本(フランスは自給率130%)ですが、食品として輸入している4割のうち、3割を食べ残し、捨てているという現状があります。すべてその製品や商品が輸入されるまでには、それが成長するまでに使われる水が存在します。その見えざる水はヴァーチャル・ウォーターと言われ、日本は農産物、畜産物、工業製品の総輸入に対し640億m3/年のヴァーチャル・ウォーターが輸入されていることになります。これから、私たちができること。長い目で環境、健康、これからの子どもたちのことを考えて、まずは買う前にちょっと表示を見て、少しでも国産の製品の利用や自給率のアップのため国産物の利用から始めてみてはいかがでしょうか。日本人の「もったいない」精神をもう一度・・・見直してみましょう!!

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